0%
 

ようこそ

第三者信用リスク(TPCR)の基礎へようこそ。このコースでは、第三者信用リスクグループ(TPCRG)およびその役割と責任について学習します。第三者マネジメント(TPM)とはどんなものであるかを学び、TPCRプロセスにおけるステークホルダーの責任についての理解を深めます。また、TPCRGによるTPCR承認プロセスがどのように行われるかについても確認します。

本コースの学習の目的と、進め方に関するヒントを確認してください。

下にスクロールしながら進めてください。

概要

このコースを学習することで、第三者信用リスクの基礎を理解できるようになります。

このコースを修了すると、以下のことができるようになります。

  • 第三者信用リスクグループ(TPCRG)の役割を説明する
  • TPCRGがシティの第三者マネジメントプログラムをどのように活用するかを説明する
  • 第三者マネジメントプロセスおよび防衛線の構成におけるステークホルダーの役割と責任を定義する
  • 第三者信用リスクグループ(TPCRG)が第三者信用リスク(TPCR)承認プロセスの一部として実行する分析について説明する

コースの操作に関するヒント

このコースは6つのトピックに分かれており、コースの最後に評価があります。

各トピックの最後にある「ホーム」ボタンをクリックすると、「ホーム」ページに移動します。

「メニュー」ボタンをクリックすると、各トピックにアクセスできます。

「リソース」ボタンをクリックすると、有用なリンクのリストが表示されます。

「言語を切り替える」ボタンを使うと、異なる言語に切り替えることができます。

「閉じる」ボタンをクリックすると、トレーニングセッションが終了し、コースウィンドウが閉じます。

第三者信用リスクグループ

第三者信用リスクグループ(TPCRG)は、シティ全体の外部第三者アクティビティをカバーします。TPCRGは、初期段階でデューデリジェンスを実施して外部第三者との契約を定期的に見直すことにより、第三者マネジメント(TPM)をサポートし、関係を維持するために第三者信用リスクの財務リスク評価と与信承認のリスク監視並びに監督を行います。

このトピックでは、第三者信用リスクグループの主な機能を確認し、第三者信用リスク(TPCR)の構造を理解します。

下にスクロールしながら進めてください。

第三者信用リスクグループの概要

第三者信用リスクグループ(TPCRG)とは、独立したグローバルなリスク対応機能で、シティ全体の外部第三者アクティビティに関するリスク対応を一手に担っています。TPCRGは、初期段階でデューデリジェンスを実施して外部第三者との契約を定期的に見直すことにより、第三者マネジメント(TPM)をサポートし、関係を維持するために第三者信用リスクの財務リスク評価と与信承認のリスク監視並びに監督を行います。

パーソナルバンキングおよびウェルスマネジメントの製品やプロセスの監視並びに監督に関連してTPCRGが実行する追加機能がありますが、このコースでは、TPCRGのシティ全体における責任に焦点を当てます。

  • 第1の防衛線によって実行される財務分析の見直しを行って課題に取り組み、外部第三者の関わりに対する異議の有無を表明するTPCRGのシティ全体における責任
  • 第三者信用リスク(TPCR)の与信承認を提供

各画像を選択し、詳細を確認してください。

レビュー
 

見直し/課題に取り組む/異議の有無の表明


シティの第三者ユーティリティ(TPU)は、財務の見直し範囲に該当する外部第三者に関する最初の財務分析を実施します。この分析は、第1の防衛線の下でアクティビティとして実施されます。

TPCRGは、第2の防衛線の一部として、TPUが行った財務分析を見直し、課題に取り組み、異議の有無を表明します。

TPCR
 

TPCR


TPCRGは、外部第三者がシティのファンドを保有、回収、前払いまたは決済することについて合意がある場合に発生する、信用リスクエクスポージャーを承認するための与信承認(CA)に関する覚え書きを完成させます。

事例:コレクションエージェンシー– 回収時シティの資金は第三者が所有します。

第三者がTPCRの合意に基づいた実行に失敗した場合、シティの収益および資本にマイナスの影響を及ぼす財務的損失が生じる可能性があります。所属する組織のTPCRを特定することが各事業またはグローバル機能の責任です。第三者リスク評価プロセス(TP-RAP)はこの識別をサポートします。

シティグループ第三者の概観

シティが築いている第三者との関係は、アジアパシフィック(APAC)、欧州中東アフリカ(EMEA)、ラテンアメリカ(LATAM)、北米(NAM)など、世界の全域に及んでいます。なかでもNAM(北米)での第三者関係は全体の28%を占め、それに関する経費も65%と、どちらも最大のシェアとなっています。





グローバルな外部第三者関係

カードを選択してめくります。



シティは世界中で8,000を超える第三者の親会社との間に、約14,000の外部第三者関係を保持しています。





第三者関係に支出されるシティグループの経費

カードを選択してめくります。



シティグループは2020年に、外部第三者に対して、184億9千万ドルを費やしました。このうち88億ドルは、TPCRGがその対象活動に支出した外部第三者に関連する経費でした(2020年)。





TPCRGによる特定および承認

カードを選択してめくります。



TPCRGは、TPCRエクスポージャーのある483の外部第三者を特定し、承認しました(2020年12月31日時点)。承認されたマネジメントアクショントリガー(MAT)エクスポージャーは95億ドルでした。

第三者信用リスクに関する詳細

TPCR(第三者信用リスク)は、第三者の失敗や遂行能力の欠如が原因でシティに財務的損失をもたらす可能性のある外部第三者に、シティとの合意が存在する場合に発生します。TPCRは一般的に、外部第三者との合意および/またはシティに対する保証または負債に起因します。

各画像を選択し、詳細を確認してください。

合意
 

外部第三者との合意


シティのファンドを保有、決済、前払い、収集することについての外部第三者との合意。

  • コレクションエージェンシーおよびコレクション法律事務所
  • キャッシュ保管サービス
  • ローンサービス会社
  • 決済ベンダー
  • 前払いメンテナンス契約
保証または負債
 

保証または負債


外部第三者がシティにもたらす何らかの形態の保証またはシティに対する負債は、合意の結果として発生します。

  • クラブメンバーシッププロバイダー/保証購入
  • 収益または最低限の返戻金保証
  • 信用保険または住宅ローン保険リスク

第三者信用リスク(TPCR)のカテゴリー - 前払い

第三者信用リスク(TPCR)にはいくつかのカテゴリーがあります。

まずは前払いから見ていきましょう。

前払いとは、まだ実行されていないサービスに対する費用をシティが先行して支払うことで、支払い期間は6ヶ月以上、最低金額は100万米ドルです。

前払いは、以下のようなサービスで発生します。

  • ソフトウェアライセンス
  • システムメンテナンス
  • 従業員の健康管理サービスなど

例えば、シティはコンピューターサービス会社に、契約期間中のソフトウェアの購入(メンテナンスやソフトウェアのアップグレードを含む)に対して予め920万米ドルを支払います。

TPCRカテゴリー:ローンサービス

ローンサービスは、TPCR(第三者信用リスク)のもう一つの機会です。

「右矢印」を選択すると、補償に関する詳細を確認できます。

 

ローンサービス会社は何をするのでしょうか?

ローンサービス会社は、顧客サービス、回収、支払い処理を行い、ローンのオリジネーターに代わって、いくつかの機能をサポートします。

 

ローンサービスの例

例えば、シティシンガポールは住宅ローンポートフォリオを所有していますが、シティの代理で住宅ローンの回収を行うローンサービスは外部第三者に外部委託しているため、TPCRの定義を満たしています。

 
 

TPCRカテゴリー:店舗内決済

店舗内決済プロバイダーには、スーパーマーケット、小規模小売店、郵便局などが含まれます。彼らが提供しうるサービスの一つは、シティの代理で様々な請求書、ローン、クレジットカード払いを引き受けることです。

例えば、シティパナマは、現地のコンビニエンスストアチェーンと提携しているため、シティのクレジットカード顧客は、そのコンビニエンスストアでシティのカードを使って支払いを行うことができます。

TPCRカテゴリー:補償

補償の発生が考えられる外部第三者関係は、一般的に、発生の可能性がある将来的な事象の有無によります。

「右矢印」を選択して、補償に関する詳細を確認してください。

 

補償リスク

このエクスポージャーは、ローンではなくシティに起因する潜在的債権(解約違約金、最低返戻金、損失払戻金、ボーナスクローバック)から発生します。

 

補償の例

例えば、シティブラジルは、ある航空会社とカードパートナーシップ契約を締結しましたが、航空会社が合意した期日より早く契約を破棄した場合、シティは早期解約手数料700万ドルを受け取ることになります。

 
 

TPCRカテゴリー:保管/キャッシュサービス

最後の第三者信用リスクカテゴリーは、装甲車/ATMサービスプロバイダーです。

装甲車/ATMサービスプロバイダーは、以下に記載する事項について責任を負っています。

各タブを選択して、詳細を確認してください。

 
受け渡し

受け渡し

シティの支店、シティの顧客、および中央銀行間の物理的な現金の受け渡し。

現金の処理、保管、補充

現金の処理、保管、補充

現金の処理、ATM補充、およびシティの支店と法人顧客両方の金庫への保管、集計、パッケージング。

装甲車/ATMサービスの例

装甲車/ATMサービスの例

ブリティッシュコロンビアでは、装甲車を使ってシティの現金のATM補充サービスを行っています。シティへの受渡前の一晩、プロバイダーは現金をまとめて、保管場所で保持します。

理解度チェック

次のうちどれがTPCR(第三者信用リスク)の例ですか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

次のトピック

ここまでで、第三者信用リスク(TPCRG)の主な機能とその発生原因の概要を見てきました。次は、第三者マネジメントのより広範なトピックを考察します。

第三者マネジメント(TPM)

第三者マネジメント(TPM)は、シティが第三者を利用することで発生するリスクを管理および緩和する役割を担っています。

TPCRG(第三者信用リスクグループ)は、TPMプロセスにおける管理グループの一つです。TPCRGは、シティ向けの製品やサービスのスコープ内プロバイダーの財務分析、与信承認、グローバルポートフォリオマネジメントの見直し/課題への取り組みに対して責任を負っています。

このトピックでは、TPCRGがシティの第三者マネジメントにどのように組み込まれているかを理解します。

下にスクロールしながら進めてください。

TPMの重要性

シティは、複数の外部第三者を使って、事業運営、顧客に直接対応するプロセスをサポートし、斬新な商品やサービスを提供します。リスクレベルや外部第三者関係の複雑さの評価や管理に失敗すると、次のような事態を招く可能性があります。

  • 運営上の混乱
  • 詐欺
  • サイバー攻撃
  • 顧客への悪影響
  • 社会的信用の失墜
  • 財務的損失
  • 規制上の罰金および規制措置の適用

第三者マネジメント(TPM)が、シティが使用する外部第三者に関連して発生したリスクを管理および緩和する役割を履行することで、企業全体の事業や各部門が、クライアントにとって最高の存在であらねばならないというシティのミッションが実現されます。

TPMプロセスは、第三者関係を管理するためのリスクベースアプローチに基づいて構築されており、リスクの高い関係を監視並びに監督します。そして後ほどこのコースで論じるTP-RAPが、第三者関係に潜む固有のリスクを特定し、特定されたリスクに基づいて必要なレベルのデューデリジェンス/継続的監視を決定するための構造を提供します。

数字で示す シティによる第三者利用の現状

24,500 外部契約(Eソーシング)

9,000 ペアレント第三者(シティが承認したサプライヤープログラム)

14,000 第三者関係(シティが承認したサプライヤープログラム)

500 相互提携サービス(Eソーシング/相互提携サービスカタログ)

8,500 シティ内のサービス合意(Eソーシング)

外部第三者の管理

外部第三者の契約およびマネジメントは、第三者マネジメントポリシー(TPMポリシー)よって管理されます。TPMポリシーには、最初のデューデリジェンスと現行の定期的な監視プロセス中に外部第三者の財務状況を確実に見直すビジネスアクティビティオーナー(BAO)が必要です。財務状況の見直しとは、第三者が財務的に信頼でき、シティとの契約に基づいて運営されているかどうかを評価することです。

第三者信用リスクおよびパフォーマンスリスクポリシーには、第三者マネジメントのフレームワーク全体の一部としてこの評価を実施する際の要件の概要が記載されています。

TPCRG は、外部第三者によるTPCRG実現のための財務基盤の見直し/課題への取り組みに加え、以下に記載する事項を保証する重要な外部第三者合意交渉に当事者として関わります。

  • パフォーマンスリスクを特定、監視、および緩和する。
  • 信用エクスポージャーをリスクシステムにおいて、定量化、承認、監視、および記録する。

第三者リスク評価プロセス

第三者リスク評価プロセス(TP-RAP)は、以下に記載する事項を達成するための構造的かつ客観的方法論を提供します。

  • 第三者関係に関連して発生する固有のリスクを特定
  • 特定されたリスクに基づいて契約前のデューデリジェンスや契約後の継続的監視の必要なレベルを決定

TP-RAPによって特定されるリスクの一つが第三者信用リスク(TPCR)です。TP-RAPにおいてTPCRがどのように特定されるのかを見てみましょう。

TP-RAPにおいてTPCRはどのように特定されるのでしょうか?

TP-RAPによって得られた具体的な回答が、TPCRの存在を示します。

さらに詳細を知りたい場合は、各ボタンを選択して、詳細を確認してください。

 
TP-RAPの質問9への回答が「はい」である場合

TP-RAPの質問9への回答が「はい」である場合

第三者信用およびパフォーマンスリスクポリシーに示されているとおり、製品/サービスに以下の事項が要求される場合、TPCRが存在します。

  • 25万ドルを超えるシティのファンドを一晩またはそれ以上の期間にわたって保有する第三者(すなわち、回収、決済、未達現金)、または
  • シティに保証を提供する第三者(すなわち、信用保証、返戻金保証)または
  • シティが100万ドル以上の前払い/前渡し(前払いの頻度/分割払いが半年ごと以上)をするという契約上の義務を負う
内容変更の特定と証明(MCIA)の質問7への回答が「はい」である場合

内容変更の特定と証明(MCIA)の質問7への回答が「はい」である場合

TP-RAPの更新/修正にあたり、この関係の契約再修正によって、第三者信用リスクのガイドラインにしたがった第三者に対する前払い(6ヶ月以上の期間をカバーする100万ドル以上)がからむ何らかのアクションが必要となる場合、TPCRが存在します。

理解度チェック

このうち、TPCRG(第三者信用リスクグループ)の機能を説明しているのはどれですか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

理解度チェック

第三者リスク評価プロセス(TP-RAP)および内容変更の特定と証明(MCIA)によって、TPCRはどのように特定されますか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

次のトピック

ここまで、第三者マネジメントプロセスについて見てきました。次のトピックでは、第三者マネジメントプロセスおよび防衛線の構成におけるステークホルダーの役割と責任について見ていきます。

防衛線の構成

シティは、リスク管理に防衛線の構成を使用しています。この構成は以下の記載事項で構成されます。

  • リスクに対する説明責任を負う役割
  • 第1の防衛線
  • 第2の防衛線
  • 企業サポートの役割
  • 第3の防衛線

各防衛線に関するさらなる詳細について、下にスクロールして確認してください。

リスクに対する説明責任

どの防衛線におけるかに関わらず、リスクを発生させるアクティビティを実行するすべての役割は、独リスク管理によるリスク/管理の監視を行う必要があり、リスクに対する説明責任を負います。

各画像を選択すると、3つのリスクを説明する役割について学習できます。

BAO
 

ビジネスアクティビティオーナー(BAO)


外部第三者が代わりにアクティビティを行っていたとしても、最終的にはビジネスアクティビティオーナー(BAO)が、シティのアクティビティまたはビジネスプロセスに関するリスクの説明責任を負っています。

これには、このアクティビティが安全かつ信頼できる方法で、適切な法律および規則にしたがって、シティのポリシーおよび基準に準拠した形で実行されることが含まれますが、これらに限定されません。

BAOの責任には以下の事項が含まれます。

  • TPCRエクスポージャーを監視し、残高が与信承認のマネジメントアクショントリガー(MAT)の範囲を維持
  • 完璧な財務諸表を提供できない株式非公開の第三者のエスカレーションをサポート OneTPUを介した財務分析の結果を見直し、文書化された懸念事項に対応
  • 第三者の選定プロセスにおいて、実現のための財務基盤の格付けを考慮
  • 財務リスク評価において、実現のための財務基盤が「弱い」または「許容範囲」と格付けされた第三者に対して、好ましくない結果を招く可能性のコントロールを受領し、Assess Financial Risk L3 Procedure(財務リスク評価L3手順)に定められているガイダンスにしたがって、当該コントロールを完了
BAOサポート
 

ビジネスアクティビティオーナー(BAO)サポート


ビジネスアクティビティオーナー(BAO)サポートは、ビジネスにおける役割、または第三者のリスクマネジメントアクティビティの完了をサポートするためにビジネスアクティビティオーナー(BAO)に割り当てられたリソースマネジメント組織の第三者ユーティリティです。

BAOサポートは、BAOに代わって第三者関係が維持される間、特定のアクティビティを行う責任を担います。

これは単にサポートの役割であって、BAOの基本的な説明責任が減ぜられるわけではありません。

TPO
 

第三者オフィサー(TPO)


第三者オフィサー(TPO)は、事業/グローバル部門に報告し、第三者関係が維持される間、特定のアクティビティを行う責任を担います。

TPOは、ビジネス、運用と技術(O&T)チームだけでなくシティの他の部門とも協力を行います。

  • 外部第三者とのビジネス取引を最大化
  • 第三者関係全体のリスクを特定、管理、および緩和

第1の防衛線

シティの事業には、それぞれに固有のリスクが内在するか、あるいはリスクが事業から発生します。これら各事業部門は、リスク選好内に収まるようにリスクを特定、評価、および管理する責任を担います。また、アクティビティの管理やサポートを行う場合もあります。

所属する組織内の第三者信用リスクを第1の防衛線として特定することは、シティの各事業またはグローバル部門の責任です。

  • TPCRの与信承認を確実に獲得するには、事業部門は第三者信用リスクグループ(TPCRG)と密にやり取りを行う必要があります。
  • 国別リスク責任者またはビジネス信用最高責任者は、適切なスタッフに、TPCRエクスポージャーの評価と承認に必要な要件およびポリシーを確実に理解させる必要があります。

運用と技術リスクおよび管理の一部門である第三者ユーティリティ(TPU)は企業サポート分野に属しているものの、TPUは次のアクティビティを第1の防衛線として実施します。

  • 外部第三者の新規および既存のアクティビティ双方を対して、財務分析を完了する
  • 実現のための財務基盤を、(1)強い、(2)適切、(3)許容範囲、(4)弱いに分類する契約格付けに基づいて審査し、それをTPCRGに提案して、確認と課題の洗い出しができるようにする
  • 財務リスク評価において、実現のための財務基盤が「許容範囲」または「弱い」と格付けされた第三者に対して、好ましくない結果を招く可能性のコントロールをBAOが完了した後、そのレビュー/対応/確認を行う

第2の防衛線

第2の防衛線は、第1の防衛線のユニットと無関係です。第2の防衛線は、第1の防衛線のリスクがあるアクティビティを監督する責任を担い、第1の防衛線の課題に取り組んでリスクマネジメント責任を果たします。これらのユニットはそれぞれが、首尾一貫した定義と承認された方法論を用いて、相対的なリスクを特定し、測定、監視、および管理する必要があります。

TPCRGとは、独立したグローバルなリスク対応機能で、シティ全体の外部第三者アクティビティに関するリスク対応を一手に担っています。第2の防衛線の一部として、TPCRGは以下の事項に従事します。

  • TPCRと第三者関係の与信承認
  • 第1の防衛線(TPU)によって常時実行される財務分析の見直し、課題への取り組み、異議の有無の表明
  • パフォーマンスや信用リスクを適切に特定、緩和、承認、および監視するための第三者合意の交渉
  • 財務リスク評価において、実現のための財務基盤が「弱い」と格付けされた第三者に対して、好ましくない結果を招く可能性のコントロールをBAOが完了した後、そのレビュー/対応/確認を行う

企業サポート

企業サポートは、アクティビティを実施する組織ユニットが外部向けに行うアクティビティをカバーします。企業サポートは、顧問サービスを提供することによってシティ全体の管理環境をサポートするだけでなく、会社全体の管理プログラムの設計、実施、見直し、監視も行います。

シティの第三者マネジメント(TPM)は、企業サポートの一環であり、シティ全体の成功の実現を監視するだけでなく、シティ全体の第三者マネジメントポリシーを策定する責任を担います。TPMは、シティが第三者を使用することによって生じるリスクを管理および緩和します。

第三者ユーティリティ(TPU)は、先に述べたとおり、主要な第1の防衛線を実行しますが、企業サポートに属します。

第三の防衛線

内部監査は、次のアプローチを経て保証サービスを提供します。

  • 運営の分析
  • コンプライアンスの見直し
  • 予防手段の評価

理解度チェック

第三者信用リスクグループは、どの防御線の属していますか?

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

次のトピック

ここまで、私たちはさまざまなステークホルダーを見てきました。次は、第三者信用リスクグループ(TPCRG)について見ていきましょう。

TPCRGの行動

第三者信用リスクグループ(TPCRG)は、確認作業の一翼を担い、さまざまな責任を負っています。TPCRGが行う確認作業は以下のとおりです。

  • 第三者信用リスクプロセス
  • 取引銀行の分析
  • 契約の分析
  • 支出額の確認
  • 財務分析
  • 出口戦略計画の見直し

このトピックでは、TPCRGのアクティビティについて詳しく見ていきます。

下にスクロールしながら進めてください。

第三者信用リスクプロセス

TPCRGは、シティのすべての事業および部門のTPCRプロセスを管理します。

TPCRエクスポージャーは、シティのファンドを保有、決済、前払い、回収する際に、外部第三者と合意があり、保証または委託に関する書面が外部第三者からシティに提出されている場合、あるいは外部第三者との関わり合いの結果、シティに対して負債がある場合に発生します。

TPCRプロセスの第一のステップは特定です。このステップでは、スコープ内にあるTPCRを特定し、対象となるサプライヤーに対して財務諸表が収集されます。

第三者信用リスクプロセスの残りのステップについて、各タブを選択して確認してください。

定量​化
分析
承認
報告

定量化


TPCRGは、ステークホルダーと協力して、TPCRエクスポージャーを定量化します。

分析


リスク責任者が与信承認(CA)に関する覚え書きを準備します。

この分析に基づいて、承認決議が行われます。第三者信用リスクグループが反対した場合、サプライヤーはこの関係を結ぶことはできません。

承認


CAは、卸売信用リスクデューデリジェンスおよび与信延長の基準に適用される規則の「グリッド2.1」における承認グリッドにしたがって、TPCRマネジメントアクショントリガー(MAT)として知られる金額で承認されます。

報告


この決定は、ステークホルダーに伝えられ、必要に応じて、デューデリジェンススコアカードまたは継続的監視ツールに反映されます。

TPCR MATは、シティのリスクシステムに報告されます。

TPCRG分析の一般的な要素

TPCRGによって行われる分析には5つの一般的な要素があります。

「右矢印」を選択すると、詳細を確認できます。

 

取引銀行関係

TPCRGは、シティのリスクシステムにアクセスし、サプライヤーとICGまたは商取引関係があるかを判断します。TPCRGは、シティが当該の会社とサプライヤー関係にあることを融資チームが確実に分かるようにします。また取引関係がない場合も、そのことを明確にします。

 

支出額の確認

TPCRGは、TPUが準備した直近12ヶ月(LTM)の支出の定量化について、レビュー/対応を行います。支出合計によって、必要なリスク承認レベルが決定されます。

TPCRGは、提示された支出合計とサプライヤーの合計収益の規模を比較して集中度を特定し、契約のサイズが適切であるかを判断します。

 

契約の分析

TPCRGは、対象となる関係について、マスター合意および関連する子の作業順に関する詳細な分析を行います。この見直しによって、以下を確立するための条項が欠如しているか/含まれているかを確認できます。

  1. シティをリスクにさらさないこと、または
  2. 特定された具体的なリスクを緩和すること。

これらの条項には、解約の権利、監査の権利、下請け企業の制限、財務報告、保証、または第三者信用リスクが含まれます。

 

財務分析/リスクの格付け

分析と最初の財務リスクの格付けは、第1の防衛線によって完了し、TPCRGが必要に応じて課題に取り組みます。TPCRGは、主要な財務比率、レバレッジ、将来を見通したキャッシュフロー分析などに焦点を当てて、第三者の財務諸表履歴の詳細な分析を行います。サプライヤーに関して収集した財務諸表履歴は、シティのリスクモデルシステムに入力されます。このシステムは、強い、適切、許容範囲、弱い、の分類カテゴリーで検討した実現のための財務基盤の一要素である財務リスクの格付けを 提供します。公的債務の格付けもしばしば見直されます。

 

出口戦略計画の見直し

出口戦略計画(ESP)は、ティア1~3すべての関係に必要であり、第三者が失態を犯した場合の代替案を定義します。ESPは、第三者が万が一製品/サービスを提供できなかった場合もサービスを継続できるようにするためのフレームワークおよびタイムフレームワークを提供します。

TPCRGのリスク評価プロセス中、アナリストは、ESPの実行可能性を確認し、発生しうる問題をステークホルダーに伝えます。

 
 

他の検討事項

これまで見てきた契約の分析やリスクの格付けといった一般的な要素に加えて、第三者信用リスクには他の検討事項も存在します。

各アイコンを選択し、詳細を確認してください。

オペレーショナルリスク
 

オペレーショナルリスク


TPCRGがオペレーショナルリスクレベルが上昇している可能性を特定した場合、オペレーショナルリスクマネジメント(ORM)のパートナーが、確認を行います。

例えば:
サプライヤーがカードのリベートプログラムを管理していたとします。契約では、シティが資金融資前にリベートを求められており、事業部門は現金を守るための管理や規定なしにサプライヤーに資金を立て替えていました(サプライヤーの営業活動用の口座に入っていた)。そのためORMは、より低リスクな融資プロセス設計をサポートしました。

パフォーマンスリスク
 

パフォーマンスリスク


サプライヤーの失態の可能性がシティの顧客へのサービス提供能力に影響を及ぼすかどうかについての包括的な確認を行います。

風評リスク
 

風評リスク


これは「ヘッドラインリスク」とも呼ばれます。サプライヤーの失態がシティの評判にマイナスの影響を及ぼす可能性はあるかどうかを確認します。

例えば:
いくつかのサプライヤーが、シティの年金プログラムの受託者として選ばれたとします。これら受託者が年金基金を不正に流用したとしてもシティに法的責任はありませんが、以前に法律的問題を起こした受託者が関わった場合、シティの評判がダメージを受ける可能性があります。

理解度チェック

TPCRGが行う一般的な分析を選択してください。

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

次のトピック

これで、第三者信用リスクグループの役割についてすべて学習しました。評価を受ける前に次の「おわりに」で、主な要点を確認してください。

おわりに

コースを修了する前に、このコースの主な要点を確認しましょう。

  • 第三者信用リスクグループ(TPCR)の役割
  • TPCRGが、シティの第三者マネジメントプログラムを活用する方法
  • 第三者マネジメントプロセスおよび防衛線の構成におけるステークホルダーの役割と責任
  • 第三者信用リスクグループ(TPCRG)が第三者信用リスク(TPCR)承認プロセスとして実行する分析

下にスクロールしながら進めてください。

主な要点

このコースの主な要点を確認しましょう。

各ボタンを選択してください。

 

第三者信用リスク(TPCR)

  • 第三者信用リスク(TPCR)は、第三者の失敗や遂行能力の欠如が原因でシティに財務的損失をもたらす可能性のある外部第三者が、シティのファンドを保有、回収、前払い、決済することに合意した場合に発生します。
    • 所属する組織のTPCRを特定することが各シティの事業またはグローバル機能の責任です。TP-RAPプロセスは、TPCRの特定をサポートします。

第三者マネジメント(TPM)の役割

  • 第三者マネジメント(TPM)は、シティが第三者を利用することで発生するリスクを管理および緩和する役割を担っています。
    • TPCRGは、TPMプロセスの管理グループの一つです。
    • TPCRGは、シティ向けの製品やサービスのスコープ内プロバイダーの財務分析、与信承認、グローバルポートフォリオマネジメントの見直し/課題への取り組みに対して責任を負っています。

TPMステークホルダーの役割および責任

  • TPMステークホルダーは、5つのレベルを含むTPM防衛線の構成において、各自が役割と責任を担っています。
    • リスクに対する説明責任(BAO、TPO)
    • 第1の防衛線(TPU)
    • 第2の防衛線(TPCRG)
    • 企業サポート
    • 第三の防衛線
  • ステークホルダーは、最初のサプライヤーの選択および継続的監視プロセスに対する責任を担います。

TPCRGによる確認

  • TPCRGは以下を確認します。
    • 第三者信用リスクプロセス。
    • 取引銀行関係、支出額の確認、契約分析、財務分析、および出口戦略計画の見直しなど、他の一般的な分析事項。

次のトピック

次は、5つの質問から成る評価です。

評価の説明

シティは、複数の外部第三者を使って、事業運営、顧客に直接対応するプロセスをサポートし、斬新な商品やサービスを提供します。リスクレベルや第三者関係の複雑さの評価や管理に失敗すると、次のような事態を招く可能性があります。

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

防衛線の構成では、リスク発生に対する役割や責任を説明する際にどのレベルを用いますか?

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

第三者信用リスクはこれらのうち、どの状況で発生しますか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

第三者信用リスク評価プロセス(TP-RAP)では、どの製品/サービスの要件が、TPCRを誘発しますか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

リスクに対する説明責任を負うのは、どの役割ですか?

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

第2の防衛線の一部であるTPCRGは、以下の責任を担います。

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

第三者が選択したデューデリジェンスや継続的監視プロセスにおいて、第三者の最初の財務分析を完了する責任を担うのはどのユニットですか?

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

シティでは、第三者信用リスクに関していくつかのカテゴリーを設けています。TPCRのカテゴリーの例には、ソフトウェアライセンス、システムメンテナンス、または従業員の健康管理サービスに対するファンドの推進が含まれます。

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

財務リスクの格付けは:

最適な回答を選択し、「送信」をクリックしてください。

第三者信用リスク(TPCR)の存在を検出するために、第三者リスク評価プロセス(TP-RAP)または内容変更の特定と証明(MCIA)において、以下のどの質問を行いますか?

該当するものすべてを選択してから、「送信」をクリックしてください。

メニュー
ホーム
第三者信用リスクの基礎

ようこそ
第三者信用リスクグループ
第三者マネジメント
ステークホルダーの役割および責任
第三者信用リスクグループ(TPCRG)の行動
おわりに
評価