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はじめに

当社は堅牢な管理態勢を整備し、金融犯罪を予防・発見しています。しかし、役職員一人ひとりの行動と直感、正しい行動を取るという総体的な取り組みが、最善の防御策です。

ファイナンシャル・クライム・コンプライアンス(FCC)の責務は、当社、役職員、および顧客によるマネー・ローンダリング、テロ資金供与、贈収賄、汚職、政府による経済制裁違反、その他の不正行為を防止および検出することにより、法的、規制上、および風評リスクを管理し軽減することです。

本トレーニングは、マネー・ローンダリング対策と政府による経済制裁に焦点を当て、FCC または部門コンプライアンスを通して懸念の可能性を特定および報告するための知識を提供します。

勤務地域、所属部門、日常の責務にかかわらず、これらのトピックを理解することが非常に重要です。

金融犯罪の定義

金融犯罪とは、不法な金銭的利益を得るために金融システムを悪用し、当社のみならず、国家および世界の経済安全保障に対し、重大な法的および規制上のリスクをもたらす広範な違法行為を指します。金融犯罪の例としては、マネー・ローンダリング、テロ資金供与、贈収賄、汚職、詐欺などが挙げられますが、これらに限定されず、日常で起こりうる窃盗から大規模な組織的活動まで多岐にわたります。

金融犯罪の防止と検出に係る主要な4つの重点分野は以下の通りです。

  • マネー・ローンダリング対策(AML)
  • 政府による経済制裁
  • 贈収賄・汚職防止
  • 不正行為対策

このトレーニングでは、今年初めに修了した贈収賄・汚職防止研修に続き、AMLと経済制裁を重点的に学びます。

学習目標

本トレーニングを修了すると、以下を習得できます。

  • マネー・ローンダリング対策と経済制裁に関連する主要な概念を説明する。
  • 当社がマネー・ローンダリング対策と政府による経済制裁に係る法律及びポリシーを遵守する方法を説明する。
  • 「顧客を知る(KYC)」ための手順を理解する。
  • 金融犯罪リスクの危険信号を特定し、いつ、どのように報告すべきか理解する。
  • 政府による経済制裁の種類と包括的経済制裁の対象となる管轄区域を特定する。

それでは始めましょう。

顧客を知ること(KYC)の基本

金融犯罪に係る法令遵守の観点から、この1年の行政処分と規制環境も厳しいものでした。金融犯罪に係る法令遵守違反により、金融機関に科された罰金は約80億米ドルに上ります。加えて新規事業活動への投資制限、監視、制約につながりました。

金融犯罪との闘いは常に顧客を知ること(KYC)から始まります。第一の防衛線のビジネス部門は、顧客、顧客の資産の源泉とその経緯、当社を通してどのような取引を行うのかを理解し、不審な活動の兆候に警戒し、報告する責任があります。

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メラニーのストーリー

右側の矢印を選択して、メラニーのストーリーを読んでください。

メラニーは、ウェルスマネジメントの助言サービスの新規顧客を担当することになりました。メラニーは、まず顧客情報を収集することから始め、顧客の資産の源泉が武器製造に関わる家族経営の事業であることを知りました。

 

顧客の口座で取引が開始されると、ウガンダに所在する第三者への多額の送金が行われていることに気づきました。

 

メラニーは、ウガンダが高リスク国であると認識したため、ファイナンシャル・クライム・コンプライアンスに報告しました。同部門がさらに調査した結果、第三者の事業に懸念があることが判明しました。

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常に立ち止まり、顧客を知る(KYC)鍵となる3つの質問を自問する

顧客のデュー・ディリジェンスを行い、十分な時間をかけて「顧客を知ること(KYC)」が、当社を守るために重要です。

これらの質問に回答するため、顧客情報を最新かつ正確に保つことが重要です。当社の「ローリング・レビュー」は、顧客情報を定期的に更新するプログラムです。

各質問を選択して、詳細を確認してください。


  1. 顧客は誰か。

注意 - 以下の顧客は当社にとって高いリスクを示します。

以下に該当する顧客:

  • 不芳情報、民事・刑事訴訟、犯罪歴や法令違反が認められる。
  • 高リスクの国・地域に所在又は関与する。
  • 当社の国リストを必ず確認し、リスト3cと4の国は、AMLリスクがより高いか最も高い国であることに留意する。
  • 所有構造が不自然で過度に複雑であり、明確で合法的な商業上の目的を欠く。
  • 政治的地位を有する者(PEP)(現職・前職の政府職員、政府職員の関係者や近親者)。
  • 資産の源泉が高リスク、不透明、裏付けができない(現金取引ビジネス、マリファナ関連事業、カジノや賭博)。


  1. 顧客と当社の間で想定される取引とその性質は何か。

ある顧客にとって通常かつ想定される取引が、他の顧客にとっても同じとは限りません。不自然な取引を特定するためには、想定される取引を知り、理解することが重要です。

顧客のビジネスの性質と想定される取引の検討の際に以下の危険信号に注意し、懸念があればFCCまたは部門コンプライアンスに報告してください。

以下に該当する顧客:

  • 把握された資産と一致しない取引を行う(資産を大幅に上回る等)。
  • 取引を内密に進めようとしており、特に規制当局に取引を把握されない方法について尋ねている。
  • 過度に複雑で、経済合理性を欠く活動や取引を提案する。


  1. 顧客の資産・富の源泉と資金源は何か。

投資や取引の資金は合法的に取得され、顧客の資産の源泉と資金はその純資産と取引内容に一致していなければなりません。

資金や資産の源泉の特定を拒否する顧客は危険信号であり、取引を中止して報告する必要があります。

警戒する

顧客のオンボーディング後、疑わしいパターンや危険信号の可能性を分析するために、継続的な取引モニタリングが義務付けられます。当社と当社の子会社は、企図された取引を含む疑わしい取引を検出し報告することが法律で義務付けられています。疑わしい取引に関わる顧客に注意し、ただちに報告してください。

疑わしい取引には、以下に該当する取引等が含まれます。

  • 犯罪収益を含む可能性のある取引、犯罪由来の資産の隠蔽や偽装を意図した取引。
  • 法令諸規則等に違反する取引(インサイダー取引、相場操縦等)。
  • 報告義務の回避を意図した取引。
  • 顧客や取引への知識に照らして不自然で、合理的な説明を欠く取引。

疑わしい可能性のある取引のその他の例は、以下に該当する顧客です。

  • 説明または想定された取引とかけ離れた態様の取引を行う。
  • 投資活動がほとんどまたは全くない状態で、短期間に頻繁に入出金を行う。
  • 脱税を試みる、または税の透明性プログラムで規定される報告を避けようとする。
  • 口座残高と比べて取引金額が莫大、または通常とは異なる出来高パターンを示す取引に関与している。
  • 支配者、受益者、取引に関する情報の提供を躊躇する。
  • 未公表の重要事実(MNPI)を知りながら、取引しているように見える。
  • 以下を含む詐欺行為の兆候を示している:
    • 認識されないデビットカードまたは小切手振出の払出し。
    • 取引に関するEメールに文法や構文の間違いがある。
    • アドバイザーと話したがらない。
    • 合理的な説明を欠く新しい指示または指示の変更。

まとめ

  • オンボーディングと顧客を知る(KYC)手続きは慎重に対応してください。顧客管理はオンボードして完了ではありません。顧客の活動に危険信号がないか、常に監視してください。
  • 顧客情報を最新の内容に保ち、当社の「ローリング・レビュー」プログラムに従って更新してください。
  • 法令違反(内報の禁止)につながる可能性があるため、顧客への疑いを、顧客に伝えてはなりません。
  • FCCまたは部門コンプライアンスに危険信号を報告してください。

報告が必要な危険信号を特定し、直ちに報告してください。

その他の金融犯罪関連リスク

変化するリスクと危険信号の可能性に常に警戒し、注視してください

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重大な金融犯罪

関連する危険信号や疑わしい取引の可能性を特定するための理解と能力の向上のため、金融犯罪の類型リストを確認してください。主要な金融犯罪の類型をそれぞれ選択し、定義を確認してください。

暗号通貨によるマネー・ローンダリング

マネー・ローンダリングとは、犯罪収益由来の違法な収益源を偽装するプロセスです。「汚れた」資金を「綺麗」に見せかけるため、犯罪収益を用いて合法または違法な活動を行います。暗号通貨市場は、特に詐欺とマネー・ローンダリングの被害に遭いやすくなっています。

テロ資金供与

テロ資金供与とは、テロ行為やテロ組織を金銭的に支援することです。テロ活動の資金は合法と違法の両方の資金源から得られるため、テロ資金の検出は困難です。さらに、こうした資金は、厳密にはテロ行為ではない生活費用(食費や家賃など)に充てられるかもしれません。

インサイダー取引

インサイダー取引とは、未公表の重要事実(MNPI)だと知りながら行う証券取引を指します。情報の他社への共有や「内報」、「内報された」人物や情報を悪用する人物による証券取引も違反行為に含まれます。

なりすまし詐欺

なりすまし詐欺では、個人または集団が、被害者から個人を特定できる情報を盗み、その情報を利用して、口座から資金を抜き取る、または、被害者になりすまして詐欺を働きます。

内部不正

内部不正に関わる役職員または当社代理人は、単独または社外の人などと共謀して、横領や損失隠蔽、詐欺、その他の会社財産の流用などを試み、または当社や当社の顧客のために不正な利益を得る目的で行動することがあります。英国経済犯罪及び企業透明化法(「ECCTA」)は、「不正防止不履行罪」という新たな企業犯罪類型により、当社が役職員および当社のためまたは当社に代わってサービスを提供する第三者による詐欺行為の防止義務を怠った場合に、当社自身が刑事責任を問われる法律です。

脱税

脱税とは、個人や法人が違法に税金の支払いを回避する行為です。顧客が実質的支配者および課税対象の資産、収入、または利益を税務当局から隠蔽することも含まれます。

相場操縦

相場操縦または市場における不正行為とは、価格、証券、コモディティ、または通貨の需要に関して、虚偽または誤解を招く印象を与え、市場の自由かつ公正な競争を意図的に操作しようとする行為です。

マリファナ関連事業

マリファナは、米国の規制物質法に基づきスケジュールI薬物に指定され、米国連邦法および他の国々において違法です。当社は、米国のマリファナ関連事業 (MRB)またはその代表者との全ての取引、資金調達、および助言活動を原則禁止しています。これには特定のMRB(米国証券取引所、カナダ証券取引所、OTC市場、ネオ取引所に上場しているもの)および特定のカンナビス(大麻)関連ETF(制限対象発行体が指定された加重閾値を満たす場合)の取引、ならびにそれらの組成または償還の手配が含まれます。これらはリスクの高い取引および/または関係性で、FCCまたは部門コンプライアンスのレビューが必要です。MRBに関する詳細については、米国MRB取引および関係性に係るファームワイドポリシーをご参照ください。

幻覚剤/向精神薬/オピオイド

当社はまた、幻覚剤/向精神薬およびその他の規制物質の人気が顕著に高まっていることを認識しています。当社は、資産の大部分が幻覚剤、向精神薬、またはその他の規制物質から形成される顧客との関係の構築を原則禁止しており、これらの産業を専門とする企業への投資も禁止しています。

詐欺

詐欺に関連する一般的な犯罪:

  • 口座乗っ取り - 詐欺師が盗取した情報を使って口座を乗っ取り、被害者の資金にアクセスする行為。これは、物理的にまたはインターネットを通して盗まれた口座認証情報が悪用され発生します。
  • 生活困窮者を狙った詐欺 - 自力で生活する能力が低下した被害者の口座を悪用する行為。詐欺師はしばしば金銭的利益のために被害者になりすまします。
  • ファーストパーティ詐欺(当事者による不正利用) - 不正なクレジットや資金を取得または引き出すために、口座所有者自身が自身の口座での取引を偽る詐欺行為。
  • クレデンシャルスタッフィング攻撃 - 複数の口座が類似した認証情報を持っている可能性があるという仮定に基づき、漏洩または盗取した口座認証情報を使用して、複数の口座にアクセスを試みるサイバー攻撃。
  • マルウェア/ランサムウェア - ログイン情報または口座自体にアクセスするための悪意のあるソフトウェアを使用した不正プログラム。詐欺師は、計画を実行するために、被害者が認知していない状況でマルウェアをインストールさせるような詐欺行為を頻繁に行います。ランサムウェア詐欺はマルウェアの一種で、被害者がインストールした悪意のあるソフトウェアが口座へのアクセスを制限し、解除と引き換えに身代金を要求します。
  • スキャム(オンライン詐欺等) - 被害者を騙して資金や口座の認証情報を詐欺師に渡す詐欺。詐欺師は、心理的操作を駆使して被害者を騙します。これは一般的にロマンス詐欺やその他のソーシャルエンジニアリングの手口です。

贈収賄と汚職

贈収賄は、ビジネスおよびビジネス上の利益の獲得・維持、または政府や行政措置への影響を目的として、価値のあるものを不適切に提供、支払、許可、約束、勧誘、または受領することです。汚職は、様々な形態を取り、違法な手段または権力の濫用によって個人的利益を得ようとする違法または不適切な行為です。

経済制裁回避

経済制裁回避は、取引を合法的に見せるために、単一の取引または一連の取引において、制裁回避の指標や接点(制限対象国、法人、個人など)を排除または隠蔽する計画的な試みです。

現代奴隷制と人身売買(MSHT)

現代奴隷制とは、個人的・商業的利益を目的に他者を搾取する行為です。搾取には、人々の自由と権利を奪う強制労働、借金による束縛、人身売買、同意なき隷属状態を含む、様々な形態があります。

人身売買とは、人身売買業者などのために、強制労働、性的奴隷、商業的性的搾取を目的とした人間の違法取引や搾取を指します。個人的・商業的利益のための搾取を目的とした、しばしば国境を越えて行われる人間の斡旋や、輸送、移動、隠匿、受取も含みます。

暗号通貨への注視

複数の大手暗号通貨取引所は、マネー・ローンダリング対策および経済制裁プログラムの不備を理由に規制当局から行政措置を受けており、自社の取引システムを通じて発生する違法活動の特定、報告、および防止に向けた堅牢な管理フレームワークの保持を怠ったとして何十億ドルもの罰金を科されています。

これらの種類のビジネスに関与することは、リスクを高める可能性があるため、警戒を怠らず、これらの企業の管理態勢を理解することが重要です。

この実例は、暗号通貨に係るリスクを示しています。

詳細については、右側の矢印を選択してください。

トルネードキャッシュはイーサリアムブロックチェーン上の暗号通貨ミキサーです。トルネードキャッシュのような暗号通貨のミキサーは、取引を匿名化する目的で、多数の利用者からの資金を混合し、暗号通貨の送金依頼人と受取人を曖昧にします。

 

プライバシー強化が目的と言われますが、ミキサーは資金洗浄や犯罪収益の隠蔽手段として、不法行為者に広く利用されています。2022年には、違法な法人が保有する全暗号通貨の10%近くが、ミキサーで洗浄されました。トルネードキャッシュの場合、取扱い資金の30%近くが不法行為者に関係します。

 

トルネードキャッシュが70億ドルの暗号通貨の資金洗浄に加担したとして、米国財務省外国資産管理局(OFAC)は制裁を科しました。この70億ドルのうち、5億ドルは、北朝鮮が支援するハッカー集団「ラザルス」が関与しています。

 

米国財務省は、犯罪者及びその支援者のために暗号通貨を資金洗浄するミキサー企業に、厳しい処分を続けることを約束しましたが、暗号通貨市場は詐欺とマネー・ローンダリングに脆弱です。暗号通貨は違法行為に利用されやすいことを認識してください。

これを踏まえて、暗号通貨取引に関わる個人や法人は高リスクとみなされ、追加審査と検討のための報告が求められます。

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マリファナ関連事業への注視

世界のマリファナの売上は2020年の134億米ドルから2031年までには1,489億米ドルまで増加する見込みです。医療および娯楽目的での大麻販売の許可を含む州レベルでの合法化が進んでいます。しかし、米国連邦を含む多くの法域では、マリファナ関連事業は引き続き許容されておらず、したがって、そのような製品や企業に関わる取引は(投資の文脈においても)違法となる可能性があります。

マリファナ関連事業に関係する投資、取引、見込み客、資産の源泉がマリファナ関連事業である経営者や個人については、FCCまたは部門コンプライアンスに報告してください

MRBに関する詳細については、米国MRB取引および関係性に係るファームワイドポリシーをご参照ください。

テロ資金供与

テロ資金供与の指標は主に3つです。

3つの項目が表示されるので、確認してトレーニングを続けてください。

1. 経済的な示唆

経済的な示唆は次を含みます。

  • 顧客のビジネスからは想定されない、異常に大量かつ少額の送金で、送金先が不明な第三者である。
  • ビジネス上の合理性または経済的な目的を欠く大量の送金や着金。特にテロ行為のリスクが高い場所が、送金や着金に関係している場合。
  • 団体による取引で、経済合理性を欠くまたは団体が説明した活動内容と取引相手の間に関連性が認められない場合。
  • 次に該当する非営利団体(NPO)との取引:
    • 頻繁なテロ行為で知られる場所やその付近で活動している。
    • 事業活動や資金調達方法が不透明。

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2. 行動による示唆

行動による示唆は次を含みます。

  • 顧客のコミュニケーションの取り方やオンライン上での行動、対面または電話上でのやり取りの急激な変化が、次の1つまたは複数に関連している場合、過激主義思想またはテロ資金供与の可能性を示している。
    • 顧客が暴力や過激主義思想、成功した攻撃や攻撃未遂を奨励、賞賛している。
    • 過激派集団を支援するため、顧客が紛争地帯への渡航意思を表明しているか、その準備を進めている。
    • 過激派集団が拠点を構える地域への渡航履歴を顧客が有しており、顧客属性と照らし合わせて、当該地域への渡航が合理性を欠く。
  • 顧客が個人、軍隊、政府職員、警察、民間人に対する暴力を支持している。

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3. 口座による示唆

口座による示唆は次を含みます。

  • テロ活動と関連する個人・法人名義で口座が開設されている。
  • テロ行為のリスクが高い場所やその付近に所在する受益者や取引先の身元を、顧客が隠蔽しようとする。

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1. 経済的な示唆
2. 行動による示唆
3. 口座による示唆

現代奴隷制と人身売買(MSHT)

各ボタンを選択して現代奴隷制と人身売買(MSHT)の詳細を確認してください。

現代奴隷制と人身売買(MSHT)は金融機関にどのような影響を
及ぼしますか。

次の方法を通じて、金融機関は現代奴隷商人や人身売買業者との取引や資金調達に意図せず関与する場合があります。

  • 複雑で国際的なサプライチェーンに関与する企業の資金調達支援。現代奴隷制や人身売買を行う法人を間接的に支援してしまう場合があります。
  • 不十分または欠陥のあるデュー・ディリジェンス・プロセス。顧客が自社の事業慣行やサプライチェーンを開示しない場合を含みます。搾取的慣行が残るビジネスだと気付かずに投資してしまう、または、資金調達を支援してしまう可能性があります。
  • 監督当局による規制が不十分で労働基準が遵守されていない新興市場・規制が緩い市場で活動する会社への投資やサービスの提供。
  • 歴史的な背景として搾取的活動と関連がある企業との取引。事前調査が不十分な場合、レピュテーション・リスクにつながる可能性があります。

現代奴隷制と人身売買(MSHT)の危険信号は何でしょうか。

特定の行動や事例から、現代奴隷制や人身売買に従事する個人の存在が示唆される場合があります。

  • 異なる名義で複数の口座を開設しているが、一部の情報(例:住所、電話番号、雇用情報)は同じである。
  • 第三者決済代行業者を使用して頻繁に送金しており、送金の依頼人や受益者が隠蔽されている。
  • 顧客の事業内容との関連性が不明で、移民が多い国(例:メキシコ、エルサルバドル、ホンジュラス、クロアチア、イラン、リビア、スーダン、インドネシア、マレーシア)へ送金している。
  • 顧客の雇用状況や事業、想定される活動と合致しない取引(入出金)。経済合理性または合理的な目的を欠く取引。
  • 記録要件や通貨取引報告(CTR)を回避するために、入金額を3千米ドル未満、送金額を1万米ドル未満に抑えている。

現代奴隷制と人身売買(MSHT)リスクには、どのような対策を講
じるべきですか。

ゴールドマン・サックスは、現代奴隷制と人身売買(MSHT)を一切容認しておらず、当社の事業とサプライチェーン双方における現代奴隷制と人身売買(MSHT)リスクの低減・防止に向けて、積極的な対策を講じています。詳細は当社の現代奴隷制と人身売買(MSHT)に対する声明を参照してください。

当社は、英国2015年現代奴隷法(第54条)とオーストラリア2018年現代奴隷法(Cth)(第13、14条)のもと、現代奴隷制と人身売買(MSHT)リスクを積極的に防止する法的義務があります。

危険信号に気付いた場合は必ず全ての懸念を報告してください。現代奴隷制と人身売買(MSHT)の危険信号を看過すると、当社と役職員の双方が著しいレピュテーション・リスクに晒されます。

現代奴隷制と人身売買(MSHT)の影響を受けやすい産業

特定の産業は搾取的な労働慣行の影響を受けやすく、経済的・社会的弱者を労働力として利用します。

各画像を選択して、こうした産業の詳細を確認してください。

製造業と建設業

主に移民で構成された大量の低技能労働者による労働集約的かつ複数の発展途上国にまたがる重層的なサプライチェーンは、いずれの産業にも存在します。

このようなサプライチェーンにおける労働環境の監視と適切な労働環境の確保は困難で、搾取のリスクが高まります。

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繊維産業

奴隷制と搾取は、衣服製造プロセスのあらゆる段階に存在します。繊維産業における過酷な競争は、繊維メーカーに対するコスト削減の圧力となっており、低賃金および劣悪な労働環境につながります。

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農業

農業セクターの季節労働者や移民労働者は、臨時の労働力として利用されますが、法的保護を受けられない場合が多いです。農作業はその性質上、労働者の使い捨てと補完が容易なため、多くの被害と搾取が起きやすくなっています。

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輸送業

製造業や建設業と同様に、輸送業のサプライチェーンにも無数の下請けおよび仲介業者が関与する場合が多いため、強制労働させている事実が明るみに出にくく、労働環境の監視と適切な労働環境の確保は困難になりがちです。

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食品加工業

食肉産業では、暴力や身分証明書の没収、移民当局へ通報するという脅しなどで、強制労働させる場合があります。このため、同産業は現代奴隷制の温床として悪名高い存在です。一般的に、食品加工の仕事は低賃金で離職率が高いため、労働者は経済的弱者になりがちです。

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製造業と建設業
繊維産業
農業
輸送業
食品加工業

不正防止不履行罪と企業の刑事責任への注視

英国で2025年9月1日より施行された不正防止不履行罪の世界的影響は大きく、当社の従業員または第三者が、当社または当社の顧客に利益をもたらす意図で詐欺を犯した場合、刑事責任を問われる可能性があります。さらに、従業員や第三者が関連する詐欺行為を犯した場合、刑事訴追される可能性があります。

次の例を確認し、不正の可能性がある行為を特定し、それを報告することで、当社を刑事責任から守る上でのあなたの役割を理解してください。

詳細については、右側の矢印を選択してください。

詐欺の例

詐欺は、意図的な行為、虚偽表示、不正な利益を得る目的で重要な情報を開示しないことなど、当社または当社の顧客に重大な影響を及ぼす可能性のある不正または欺まん的な行為として広く定義されます。

詐欺の例としては次のようなものが挙げられます。

  • 顧客の投資プロファイルやリスク許容度に合わない商品を推奨する。
  • 商品のメリット(例:見出しに表示された利回りや金利)を強調しながらも、ロックアップ期間や一定期間を経ないと高金利にならないといった重要な制約に関する情報を省略したマーケティング資料を作成する。
  • 顧客に不当または違法な税務処理を故意に助言する。
  • 商品価格に未開示の手数料や料金を含める。
  • 顧客からの苦情を記録及び報告しない、または適切な調査を行わない。
  • 実力や資格ではなく、ビジネスチャンスを獲得するために候補者を採用する。
  • 業績目標や投資家の期待に応えるために収益を水増しする、または、費用を過少報告する、虚偽報告すること。
  • 顧客の資産と当社が所有する資産を混和させる。
  • 重大なコンプライアンス問題を隠蔽する。

当社は、全ての業務において、従業員に最高の倫理基準の遵守を求め、すべての役職員が当社の事業に係る法令を遵守することを期待しています。日々の活動において警戒を怠らず、当社のポリシーと手順を遵守し、当社のビジネス行動規範および倫理規範に基づき、常に誠実に行動することが求められます。

詐欺の防止は共通の責任であり、私たち一人ひとりが重要な役割を担っています。詐欺行為の可能性に気付いた場合は、懸念を直ちにFCCまたは部門コンプライアンスへ報告してください。

 

第三者による詐欺行為

役職員による詐欺行為に加えて、当社は、当社のために、または当社に代わって行動する第三者による行為に対しても刑事責任を問われる可能性があります。第三者には以下が含まれます。

  • 特定の職務において、当社に代わり行動する権限を与えられた代理人。
  • サードパーティサービスプロバイダー(外部委託先)。
    • 例えば、資金運用サービス、投資家関係管理、および当社の代理として顧客にサービスを提供するその他の第三者。
  • 当社に代わり特定のプロジェクトを実行するために起用されている請負業者またはコンサルタント。
  • 営業または販売サービスを提供する第三者および仲介業者。

役職員は、当社のために、または当社を代理してサービスを提供する第三者によってもたらされる詐欺のリスクを認識し、詐欺の疑いを含むあらゆる懸念を直ちに報告しなければなりません。

 
 
 

まとめ

常に警戒し、金融犯罪の危険信号を特定して報告する共同責任を負っていると自覚してください。

当社、当社の顧客、自分自身を守るため、各自が責任を果たさなければなりません。顧客を知る(KYC)の3つの主な質問を自問し、顧客の活動を常に監視してください。既存の口座に課される制限に注意してください。

立ち止まって報告が必要な危険信号を把握しましょう。疑問や懸念がある場合、FCCまたは部門コンプライアンスに報告してください。

ビジネスおよび国固有の要件

当社の広範囲にわたるAMLプログラムは、ビジネスユニットや勤務地別に、トレーニングなどを提供しています。

ビジネスユニットや国別の要件に関する情報と当社のグローバルな全社レベルのガイドラインを把握すれば、複雑な規制環境で上手に舵を取り、リスクを軽減し、ファイナンシャル・クライム・コンプライアンスへの遵守を実践できます。

スクロールダウンして続けてください。

ビジネス要件

次のビジネス部門で働いている場合、以下を選択し、日常の業務においてマネー・ローンダリングのリスクがどのように生じるかを学んでください。

参考のため、これらの要件をここからダウンロードできます。

上記以外のビジネス部門で働いている場合は、そのままトレーニングを続けてください。

各ビジネス部門を選択して詳細を確認してください。

資産運用

AM Public

  • AM Publicが抱えるマネー・ローンダリングのリスクの大部分は、第三者の仲介業者に関連します(例:販売会社および資金移動代行業者)。管理態勢が不十分な仲介業者によってAM Publicの資金に違法な収益が混入し、AM Publicのセパレートアカウントやラップ口座の報酬、その他アドバイザリープログラムを通じて運用される恐れがあります。
  • 直接投資を行う顧客は、汚職や違法行為によって得た収益をAM Publicの資金へ混入させる可能性があります。
  • 販売会社が仲介する口座の上流の投資家の透明性欠如。
  • エクスターナル・インベストメント・グループ(XIG)プラットフォームを通じて選定された、外部ヘッジファンドおよびプライベート・エクイティ・マネージャーに対する不十分なデュー・ディリジェンスは、投資家を証券詐欺やポートフォリオ会社が検知できないリスクに巻き込む可能性があります。

AM Private

  • AM Privateの主なリスクには、投資先企業における未検知のリスク(例:子会社/関連会社が紹介した投資先企業)や高リスク区域・業種で事業を営む投資先企業、贈収賄と政府による経済制裁への違反リスクを緩和する効果的な管理態勢を整備できていない投資先企業が挙げられます。
  • AM Privateの投資家もマネー・ローンダリングのリスクをもたらす可能性があります(例:高リスクの区域、または外国政府等において重要な地位を占める者(外国PEPs)との接点)。これらの投資家は、通常当社の他部門の顧客ですが、当社は現在、販売会社を通じた営業と機関投資家への直接販売に注力しているため、違法な収益がAM Privateの販売に流入し、AM Privateのセパレートアカウントによって運用されるリスクが高まっています。
  • 追加的な顧客管理措置と投資先企業のリスクの継続的評価、問題の報告は、マネー・ローンダリングおよびレピュテーション・リスクを軽減するために重要です。

デュー・ディリジェンス、契約書の特約条項とサービスレベル合意書の適切性の確保、問題の即時報告は、マネー・ローンダリングおよびレピュテーション・リスクを軽減するために重要です。

ウェルス・マネジメント(WM)

  • 顧客の選定とデュー・ディリジェンスは、リスク軽減の確保、また当社が顧客とその資産の源泉を理解する上で不可欠です。これは、リスクの高い業種または区域との接点がある、またはこれらに関連した資産の源泉を有するWMの顧客にとって特に重要です。
  • ウェルス・マネジメント(WM)の顧客基盤には、重要な公的地位にある顧客、少数の無記名株式の発行企業、そして不透明または複雑な所有構造を伴う一部顧客などがあり、マネー・ローンダリング、脱税、および/または汚職、詐欺の収益の引渡し、もしくは保有に関する高いリスクを抱えています。
  • WMの顧客口座における頻繁な資金の移動は、第三者が関与した資金移動を含めて、マネー・ローンダリング、脱税、そしてなりすまし詐欺のリスクを高めます。
  • WMの顧客が、相場操縦(マイクロキャップ株詐欺を含む)およびインサイダー取引(内部者情報の悪用など)に関与する場合もあります。
  • WMにおけるリスク低減には、疑わしい取引の認識と口座の継続的なモニタリングも不可欠です。

危険信号

次の項目は、ウェルス・マネジメントビジネスにおける疑わしい取引の危険信号の例です。

  • 取引のパターンが、顧客と同種のグループにおける取引と著しく異なる。
  • 無関係の口座を介して資金が移動されている。
  • 重要事実公表前の不自然な取引。
  • 明確な目的のない、守秘法域または高リスクの地域間の資金移動。

個人

危険信号

消費者ビジネスにおける疑わしい取引の一般的な危険信号の例として、以下の顧客が挙げられます。

  • 短期間かつ頻繁に送金する。
  • 明確な目的のない、守秘法域(ケイマン諸島など)または高リスクの地域間での資金移動がある。
  • ローンまたは残高の度重なる過払い、およびそれに続く形で行われる返金要求。
  • 同じ加盟店から短期間にわたって繰り返し購入した商品の金額が概数(切りのよい数)である。
  • 顧客の金融資産について把握している内容以外の借金の早期返済。
  • 貸付金残高の現金払いを試みている。
  • 頻繁または多額の現金を預け入れようとする、現金同等物のみでの取引を要求する、または現金および現金同等物の預け入れに関する当社のポリシーからの免除を要求する。
  • 指定された閾値以下の多額の銀行小切手、郵便為替、または旅行者小切手を多数購入する。
  • ATMでの現金引き出しにカードを頻繁かつ異常に使用する。
  • 口座名義人の事業の性質上、合理性を欠く取引であるにもかかわらず、多額の銀行小切手、郵便為替、または資金が口座に入金されたり、口座を通じて購入されたりする。
  • 異常な現金前払いおよび多額の現金支払いがある。過剰な現金支払いはマネー・ローンダリングの特徴であることが多いため、入金される現金のモニタリングは極めて重要です。払い戻しにつながる貸付残高の蓄積(CBR)は、資金洗浄のスキームの一部として利用される可能性があるため、モニタリングする必要があります。
  • 複数かつ頻繁な現金支払いまたは郵便為替での送金。大規模な海外送金。

証券

  • GBM Publicにおけるマネー・ローンダリングの主なリスクには、インサイダー取引および様々な形態の相場操縦が含まれます(例:マイクロキャップ株詐欺、馴合売買、終値関与、価格固定/共謀など)。
  • 投資顧問詐欺(例:不正流用、出資金詐欺)もまた、GBM Publicのプライムサービスビジネス(PB、Prime Clearing、GSAS)の大きなリスクです。その理由は、顧客の大半は、投資判断と運用資産の責任を負う第三者の運用会社で構成されるためです。
  • 特定の口座の保護預かりや頻繁な資金移動が原因となり、なりすまし詐欺(例:不正取引)およびマネー・ローンダリングがプライムサービスビジネス(PB、Prime Clearing、GSAS)で生じる可能性があります。
  • 内部不正はGBM Publicのいかなる領域でも発生する可能性があります(会社のポジションの不正確な価格評価、機密情報の漏洩など)。
  • GBM Publicのリスクを軽減するには、ファンドマネージャー、疑わしい取引の認識、そして口座の継続的モニタリングに関する包括的な顧客確認が不可欠です。

危険信号

次の項目は、GBM Publicビジネスにおける疑わしい取引に関する危険信号の例です。

  • 取引のパターンが、顧客と同種のグループにおける取引と著しく異なる。
  • 同一人物が保有する異なる口座間で、資金が移動している。
  • 投資活動をほとんどまたはまったく介在させずに、顧客の口座を通して短期間で頻繫に行われる取引。
  • 明確な目的のない、守秘法域または高リスクの地域間の資金移動。
  • 市場を動かすイベントに関連して、通常では考えられないほどタイムリーである/経済的利益があると思われる取引。
  • 緊急の資金移動要請に関連した、新しいEメールアドレス/電話番号からの連絡。

投資銀行

  • GBM Privateの職員は定期的に未公表の重要事実(MNPI)を含む機密情報を受け取り、その情報を取り扱います。
  • 未公表の重要事実(MNPI)の保護とインフォメーション・バリアーの維持に関して大きなリスクが存在します。
  • 未公表の重要事実(MNPI)の受領は、それ自体が、インサイダー取引や相場操縦につながる場合があります。
  • 汚職の問題に関して言えば、GBM Privateは、汚職リスクの高い地域に所在する中央銀行、財務省、また政府系ファンドや関連法人などの政府機関に対して、金融または助言サービスを提供する場合があります。こうしたケースでは、資金の性質や用途がリスク軽減の重要なポイントとなります。
  • 顧客と公務員または政府関係者に高リスクまたは未公開の仲介業者が関与している場合は、贈収賄または汚職の危険信号となる可能性があります。
  • 顧客のビジネスモデルまたは収入源には、マネー・ローンダリングの懸念や汚れた資産に対するリスクを伴う場合があります。顧客基盤または取引/プロジェクト当事者のリスクプロファイルの把握は、当社に対する風評面および法律面での影響を軽減する上で極めて重要となります。
  • GBM Privateの担当者が取引のエンゲージメントレターに署名する前に、顧客のオンボーディング手続きを完了しなければなりません。

グローバル投資調査(GIR)

  • GIRにおける主要なマネー・ローンダリングのリスクは、未公表の重要事実(MNPI)および株価に影響を与えうる情報の受領に関連します。
  • リサーチアナリストは、時に法人顧客の取引情報(GBM Privateの職員が要請するウォールクロスを介して)および会社の専有情報(ポジション、投資戦略)を含む、機密または専有情報に触れる機会があります。この情報は、インサイダー取引に利用される可能性があります。
  • さらに、通常のリサーチにおけるデュー・ディリジェンスの過程で、GIRの従業員は法人、政府職員、またはその他の市場参加者から重要な機密または専有情報を意図せずに取得または受領してしまう可能性があります。これに伴い、機密情報の漏洩とインサイダー取引のリスクが発生します。

トランザクション・バンキング(TxB)

  • TxBが提供する商品とサービスは、多国間で取引される及び第三者が関与するという特徴があり、この特徴は、マネー・ローンダリングと経済制裁に関する追加的リスクをもたらします。
  • TxBの海外送金サービスは、世界中の様々な通貨間で第三者による資金移動を可能にするため、マネー・ローンダリングと経済制裁リスクが高まります。国境を越えて資本を移転できる商品は、国内の商品に比べて、経済制裁への違反とマネー・ローンダリングのリスクが高くなり、第三者による支払いは潜在的な顧客の固有リスクに加えて、取引相手としてのリスクをもたらします。
  • TxBのコルレス銀行関係は、仲介者の担当顧客の代理として取引の実施に関与しているため、マネー・ローンダリング、テロ資金供与、経済制裁回避の影響を受けやすくなります。TxBはこれらの最終顧客に対して顧客を知ること(KYC)を実施しませんが、TxBを介して行われる犯罪活動の防止と検知の責任を負います。
  • 商業銀行、特にコルレス銀行は、これまで最も厳格な行政処分や罰則の焦点となってきました。

国別要件

ファームワイドのグローバル要件に加えて、国別の特定の要件について、把握する必要があります。

あなたが以下に記載されているいずれかの国・地域に居住している、サポートを提供している、または業務を行っている場合、その場所を選択して、その国に固有の情報を詳しく理解してください。

提供された情報を読んだら、PDFを閉じて、ブラウザ内のコース画面を見つけて、このトレーニングを続けてください。

以下に記載されている場所以外で勤務している場合、そのままトレーニングを続けてください。

まとめ

あなたの居住地、サポートを提供している、または取引を行う国・地域固有の要件を理解し、常に最新の情報を把握してください。

報告が必要な危険信号を特定し、直ちに報告してください。

経済制裁

経済制裁には様々な形態のものがあり、対象となる国は多岐にわたります。経済制裁は絶えず変化しており、世界情勢の変化に応じて、私たちは常に警戒を怠らないことが求められます。

スクロールダウンして続けてください。

政府による経済制裁

政府や国際機関(国連(UN)など)は、国際的に活動する悪人が金融資産にアクセスできないよう、外交政策または国家安全保障上の目的で経済制裁措置を活用します。

詳細については、各質問を選択してください。

ゴールドマン・サックスはどのような経済制裁を遵守していますか。

グローバルな金融機関として、ゴールドマン・サックスは様々な政府(米国(US)、欧州連合(EU)、英国(UK)および国際機関(UNなど))によって発令された経済制裁、ならびに地域法で必要な場合、カナダや日本、シンガポールなど、その他の政府によって発令された経済制裁に従います。

金融機関はこのような外国政策の目標を実行する最前線にいます。当社の全役職員が経済制裁規制を遵守することにより、当社はこうした重要な外交政策および国家安全保障上の目標を推進する上で重要な役割を果たしています。

このような経済制裁は当社にとってどのような意味がありますか。

こうした経済制裁は、当社の顧客とその実質的支配者、当社の取引先、その保証人と署名権者、担保、そして証券の発行者に影響を及ぼします。

当社は、直接または間接を問わず、経済制裁リストに掲載される対象者が関与する取引を禁止します。また、経済制裁対象の国・地域に所在する当事者との取引、または経済制裁対象の国・地域のために事業を促進する当事者、または経済制裁対象の国・地域と共同しまたは代理として事業を促進する当事者との取引にも関与しません。

政府による経済制裁の種類

経済制裁には様々な形態があり、一般的に3つのカテゴリーに分類されます。

各画像を選択して、その経済制裁のカテゴリーの詳細を確認してください。

包括的経済制裁
リストベースの
資産凍結経済制裁
資本市場への
アクセス制限

包括的経済制裁

包括的経済制裁は、制裁対象法域に関わる当社の活動を広く禁止し、包括的経済制裁を受けている国や地域に所在する個人や法人、またはその法域で設立された法人に直接的または間接的に、当社が提供する取引も広く対象となります。

リストベースの資産凍結経済制裁

リストベースの資産凍結経済制裁は、特定の違法行為に関与する個人および法人を対象とします。政府や国際機関は、当社が特定の個人や法人と取引を行うことを禁止し、これをリスト化しています。

資本市場へのアクセス制限

資本市場へのアクセス制限は、ロシアおよび中国、ベラルーシ経済のセクター、またベネズエラ政府を対象とします。当該制限の対象となった法人に関係する可能性のある取引および企業活動に関しては、審査のためにFCCに報告する必要があります。

包括的経済制裁

経済制裁の第1のカテゴリーの包括的経済制裁について詳しく見てみましょう。現在、包括的な経済制裁の対象となる法域は以下の通りです。

  • ウクライナのクリミア地域
  • ウクライナの「ドネツク人民共和国」(自称)および「ルハンスク人民共和国」(自称)
  • キューバ
  • イラン
  • 北朝鮮

ロシア、ベラルーシ、ベネズエラなどのその他の国は複数の経済制裁措置を受けるものの、包括的な経済制裁の対象とはなっていません。シリアに対する包括的経済制裁は2025年に解除されました。しかし、シリア関連のいくつかの個人、法人、組織は制裁リストに残り、資産凍結の対象となっています。当社は引き続きシリアをマネー・ローンダリングおよび汚職のリスクが高い国と見なしています。

私たちの責任

これらの国・地域と潜在的に関係する取引に気付いた場合は、必ずマネージャー、FCC、部門コンプライアンスに報告してください。

ロシアへの注意喚起

2022年2月、米国、英国、EU及びその他の国々は、ウクライナ侵攻に応じて、ロシアに対する様々な広範囲かつ非常に複雑な経済制裁を開始しました。

こうした幅広い経済制裁および付随する禁止事項は、ロシアの顧客、グローバル銀行および金融市場インフラ、証券の発行者、そしてその他の取引先との関係を含め、当社のあらゆる部門に引き続き影響を及ぼしています。ロシア制裁下においては多くの場合、当社は資産をブロック(すなわち、凍結)する義務を負います。

当社は禁止取引を特定および防止するための措置(ロシア証券の制限)を講じていますが、経済制裁対象の個人または法人との関与の可能性に気付いた場合、または特定の活動が許容可能であるかについて質問がある場合は、必ずマネージャー、FCC、または部門コンプライアンスに報告してください

ここを選択して、最新のロシアに係るファームワイドガイダンスを参照してください。

リストベースの資産凍結経済制裁

次に、リストベースの資産凍結経済制裁がどのように機能するかを見ていきましょう。

各画像を選択して、リストベースの資産凍結経済制裁の詳細を確認してください。

リストベースの
資産凍結経済制裁は
どのような活動を
対象としていますか。
リストベースの
資産凍結経済制裁は
どの国を対象と
していますか。
当社の責務は
何ですか。
懸念をどのように
報告したら
よいでしょうか。

リストベースの資産凍結経済制裁はどのような活動を対象としていますか。

リストベースの資産凍結経済制裁は、以下のような特定の違法行為に関与する個人および法人を対象としています。

  • 国際犯罪組織
  • 人権侵害および汚職行為
  • 麻薬不正取引
  • サイバー関連犯罪
  • ダイヤモンド原石の取引
  • テロ活動
  • 兵器拡散

リストベースの資産凍結経済制裁はどの国を対象としていますか。

対象になる個人や法人は、カナダや英国などの低リスクと見なされる国を拠点としている場合もあります。特定の国に対するリストベースの制裁プログラムが存在する場合でも、同一の国・地域内で広範な禁止事項が追加されている可能性があります。

リストベースの経済制裁が存在する国/地域として、以下が含まれます。

アフガニスタン 香港 ソマリア
バルカン諸国 イラク 南スーダン
ベラルーシ レバノン スーダンおよびダルフール
ビルマ リビア シリア(旧アサド政権)
中央アフリカ共和国 マリ ベネズエラ
コンゴ民主共和国 ニカラグア ヨルダン川西岸関連制裁
エチオピア ロシア イエメン

当社の責務は何ですか。

当社は、リストベースの資産凍結制裁の対象が利害を持つあらゆる資産をブロックする、つまり凍結することが義務付けられています。資産はブロックされ、制裁が解除されるか、関連する政府当局によってその活動が許可される場合にのみ、ブロックが解除されます。

特定の国についてリストベースのプログラムが存在する場合(例:ニカラグアの政府関係者や汚職行為者を対象とする場合)、その国は包括的経済制裁の対象ではありません。しかし、公務員、法人、または特定のセクターを対象とする特定の他の制限(例:セクター別経済制裁)が存在する可能性があります。これらの国は、他の種類の金融犯罪に関して高リスクと見なされることがよくあります。

懸念をどのように報告したらよいでしょうか。

当社は経済制裁対象者を特定するためのスクリーニング措置を講じていますが、経済制裁対象の個人または法人との関連の可能性に気付いた場合は、マネージャー、FCC、または部門コンプライアンスに報告してください。

資本市場への
アクセス制限

最後に、政府による経済制裁の第3のカテゴリー、資本市場へのアクセス制限を見てみましょう。

各場所を選択して、資本市場へのアクセス制限の例を確認してください。

ロシア
ベネズエラ
中国
ベラルーシ

ロシア

2022年に拡大した対ロシア経済制裁は、エネルギー、防衛、テクノロジーなどを含む、ロシア経済の多くのセクターを対象としています。現在、経済制裁には、あらゆるロシア法人の新規および既存の負債およびエクイティ資本の売買または取引を全般的に禁止する、広範な資本市場へのアクセス制限が含まれています。

こうした経済制裁は、当社が取扱うロシアで事業活動がある企業またはロシアから主たる収益を得ている企業が発行する証券取引に影響を及ぼします。ロシア政府が発行した証券の売却に関連した一部の取引は、コンプライアンス部の審査および承認の下でのみ許可されます。ロシアに関連する取引については、必ずマネージャー、FCC、または部門コンプライアンスに報告してください。

ベネズエラ

当社は、ベネズエラをマネー・ローンダリングおよび汚職における高リスク国と見なしています。

米国政府は、ベネズエラ政府ならびに同国の国営石油会社(ベネズエラ国営石油会社(「PdVSA」))を含む法人/政府機関に対して資産凍結措置を講じています。

しかしながら、ベネズエラは包括的経済制裁の対象ではなく、一般に、米国人がベネズエラでビジネスを行うことや、非政府ベネズエラ法人とビジネスを行うことは禁止されていません。

ベネズエラ政府が発行した証券の売却に関連した一部の取引は、コンプライアンス部の審査および承認の下でのみ許可されます。ベネズエラ政府および同国の法人/政府機関関連の潜在的リスクについては、必ずマネージャーまたは部門コンプライアンスに報告してください。

中国

米国による経済制裁は、米国政府によって中国の軍産複合体企業(CMIC)として特定された法人の上場有価証券の売買を禁止しています。

つまり、当社と当社の米国人の顧客は、こうした会社の証券に対する新たな投資を行うことが禁止されており、これには当該証券を有する上場投資信託(ETF)またはその他の投資信託を通じて行われる投資が含まれます。中国の軍産複合体企業との特定の活動が許容可能であるかについて質問がある場合、必ずマネージャーまたは部門コンプライアンスに報告してください。

ベラルーシ

個人および法人に対する資産凍結措置に加えて、欧州連合によるベラルーシへの経済制裁には、ベラルーシ政府に関与する資本市場へのアクセス制限、また石油製品や炭酸カリウムなどのベラルーシを原産国とした商品に対する輸出入に係る規制が含まれます。

ジョーのストーリー

この実際の事例は、経済制裁違反に伴う深刻な結果を示しています。右の矢印を選択して、ジョーのストーリーを読んでください。

ジョーが以前勤めていた会社では、経済制裁違反で会社が罰せられる事件がありました。

違反は、あるチームが制裁対象国所在の顧客の取引を手続きしたことが発端でした。デュー・ディリジェンスの際に、顧客とベネズエラのつながりが判明し、即座に危険信号を認識しました。しかし、ベネズエラはキューバや北朝鮮のように包括的経済制裁の対象国ではないので、取引を承認しました。

 

その直後、自分達が規制当局の調査対象になったことを知りました。資産凍結対象であるベネズエラ政府が、顧客法人の議決権の過半数を間接所有していました。銀行は顧客からの最初の送金をブロックし、監督当局に取引を報告しました。

 

その後、会社は監督当局からの照会を受け、顧客のオンボーディング手続きの際に気づくべき経済制裁違反の可能性の危険信号を見落としたとみなされました。

会社は数百万ドルの罰金を科され、最終的には予算削減と人員削減につながりました。この事件はジョーの心に残り続けました。なぜなら、違反の影響は会社だけでなく、ジョー個人にも大きな影響を与えたからです。

 

重要なポイント:政府は、企業に対し経済制裁の回避を狙った取引の精査を求めています。このため、複雑な所有および取引構造に十分な注意を払う必要があります。特定の個人および法人に対しては、資本市場へのアクセス制限に加えて、より制約的なリストベースの資産凍結制裁が科されています。

疑問に思った場合は、マネージャーまたはコンプライアンス部に報告してください。

スクロールダウンして続けてください。

 
 
 

高リスクのコモディティ取引

特定のコモディティ取引は、その生産地、関与している取引先の種類、そして輸送方法によって、経済制裁リスクが高まります。

  • 一部のコモディティ取引では、商品の所有権または物理的所有権を取得することになります。基礎となる商品は、経済制裁対象国で生産され、経済制裁対象国経由で積み替えされ、または経済制裁対象者によって輸送される可能性があります(例:船舶、航空機など)。
  • 売買の相手方またはその顧客が、経済制裁対象の個人または法人であるリスクがあります。
  • 何百もの船舶や運送会社がリストベースの資産凍結制裁の対象となっています。経済制裁対象の船舶や運送会社による輸送に当社が関与するのを回避するため、顧客の事業における物流経路を注意深く監視する必要があります。経済制裁対象国を経由する製品の積み替えも含まれます。

経済制裁対象国で生産された商品の例を見てみましょう。

各画像を選択して、商品について詳しく学びましょう。

金属

アルミニウム

  • 特定のブランドのアルミニウムは、イランおよびロシアで生産されています。

ニッケル

  • 特定のブランドのニッケルには、キューバ産のニッケル(例:カナダ法人のSherritt)またはロシア産のニッケルが含まれています。

銅/コバルト

  • 特定のブランドの銅またはコバルトは、ロシアで生産されています。

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原油と燃料

原油と燃料は、一般にロシア、イラン、シリア、ベネズエラ、キューバで生産されています。

次のボタンに進む

炭酸カリウム

ベラルーシは、世界第2位の炭酸カリウムの生産量を誇っています。EUによる経済制裁には、ベラルーシ国有企業からの炭酸カリウムの輸入禁止措置が含まれています。

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金属
原油と燃料
炭酸カリウム

まとめ

経済制裁は急速に変化し、さまざまな形をとることがあります。潜在的な経済制裁リスクを特定し、適切に報告する上で、あなたの役割は不可欠です。

報告が必要な危険信号を特定し、直ちに報告してください。

まとめ

このトレーニングで学んだことを試すときです。終了する前に、少し時間を割いて、このトレーニングで学んだ重要なポイントを補足しましょう。

スクロールダウンして続けてください。

皆さんが当社の最善の防衛手段なのです

顧客を知ること(KYC)の適切な履行と、継続的な顧客管理が必要です。常に疑わしい取引を監視しなければなりません。当社の最善の防衛手段は皆さんです。

顧客に対する疑いを顧客に明かしてはなりません。FCCまたは部門コンプライアンスに危険信号を報告してください。

私たちの連帯責任

自分の役目を果たすことで、自分自身と顧客、そして会社を守りましょう。

警戒を怠らず、金融犯罪の危険信号、疑問または懸念をFCCまたは部門コンプライアンスに報告してください。

立ち止まって報告が必要な危険信号を把握しましょう。

経済制裁は流動的です

経済制裁は流動的であり、外交政策により急に変化する可能性があります。経済制裁への違反の責任は厳しく評価されます。意図的でない違反や特定の取引が違反であると知らなかった違反についても、法人は責任を問われる可能性があります。こうした違反には、相当額の罰金および刑罰が科される可能性があります。

皆さんは、潜在的な経済制裁リスクをマネージャーおよび部門コンプライアンスに対してタイムリーに報告する重要な役割を担っています。

経済制裁には様々な形態のものがあります

包括的な経済制裁の対象となる国や地域には以下が含まれます。

  • キューバ
  • イラン
  • 北朝鮮
  • ウクライナのクリミア地域
  • ウクライナの「ドネツク人民共和国」(自称)および「ルハンスク人民共和国」(自称)

広範囲の経済制裁(包括的ではない)の対象となるその他の国には以下が含まれます。

  • ロシア
  • ベラルーシ
  • ベネズエラ

当社があらゆる関連資産を凍結することを義務付ける資産凍結リストには、個人および法人を追加できます。

経済制裁対象者が50%以上を所有する法人は、当該法人が公表された経済制裁リストに掲載されていなくても自動的に制裁の対象となります。

資本市場へのアクセス制限は、あらゆるロシア法人、特定の中国企業、ベネズエラ政府、そしてベラルーシ政府に適用されます。

政府による経済制裁を遵守するうえで、皆さんが当社の最善の防衛手段なのです。

スクロールダウンして続けてください。

ジョン・スミスは裕福な起業家で、ウェルス・マネジメント(WM)を通してゴールドマン・サックスとの取引を検討しています。彼は、顧客基準を満たしており、プライベート・ウェルス・アドバイザー(PWA)と取引しています。議論の中で、ジョンは彼の富の大部分が暗号通貨への投資と売却に由来することを明らかにしました。

彼のオンボーディングを担当するWMプロフェッショナルとして、あなたはどの行動を取るべきでしょうか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

既存顧客である「グローベックス・コーポレーション」は、これまで一貫して中程度の取引量を示してきました。最近、当社のモニタリングシステムは、グローベックス・コーポレーションの口座への着金が突然大幅に増加したことを検知しました。これは主に、厳格な銀行秘密法と実質的所有者に係る透明性が限定的であると知られている法域で登記された法人からの送金でした。申告によると、これらの送金の目的は「コンサルティング料」ですが、その金額はグローベックス・コーポレーションの通常の事業内容や公開されている財務諸表と比較して不相応に高額であるように見えます。リレーションシップ・マネージャーが、これらの資金の源泉とコンサルティング・サービスの内容について追加の文書を要求したところ、クライアントは「競合上の機密性」を理由に「最大限の慎重な取り扱い」が必要であると強調し、包括的な情報を迅速に提供しませんでした。

グローベックス・コーポレーションに関して、最も適切な行動は何ですか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

GBM Publicのトレーダーのサムは、非流動性債券を保有する長年の顧客のマーク・セトル氏から電話を受けます。マークは、保有する非流動性債券の1銘柄の最近の売り傾向が、彼の債券ポジションの評価額を下げる要因となり、資金への圧迫を心配しています。その日の初めに、同じ債券銘柄の別の保有者が、サムに全てのポジションの売却を依頼しました。これをチャンスと捉えたマークは、その債券を市場価格をはるかに上回る高値でサムに売り付けるよう、GSにその債券保有者と取組むようたのみました。マークはサムに、「今四半期末までに、債券価格が市場で一定のレベルまで持ち直す必要がある」と伝え、債券を入手したら彼に電話をかけ直すように指示します。会話は唐突に終わりました。

完全に正しい回答はどれですか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

長年の顧客であるジョン・ドウ氏が、彼のPWAであるスーザンに連絡し、新しく開設された銀行口座への多額の送金を直ちに行うように指示しました。この依頼は、慌てて書かれたようなメールで送られてきており、「緊急性の高い投資機会」について言及し、馴染みのない外国の銀行の口座情報が含まれています。メールアドレスは正しいように見えますが、文体と書き方がドウ氏の通常のコミュニケーションスタイルとは異なります。彼は通常、そのような重要な依頼については電話をかけます。ウェルスマネージャーは、添付された「投資目論見書」が素人っぽく、いくつかの文法上の誤りがあることに気づきます。

個人情報盗難の可能性を考慮すると、スーザンが取るべき最も適切な初期行動はどれですか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

トレーディングデスクで働くアナリストのジョーは、GBM Privateが助言している保留案件のM&A取引に関する極秘情報に意図せずアクセスしました。この情報は、「アクメ・インク」による「アドベント・コープ」の買収に関するもので、市場価値よりも極めて高い買収金額が明記されており、当該情報は重要かつ非公開の情報だと見なされます。ジョーは、当該情報が市場に与える影響を認識したうえで、アドベント・コープの株を取引し、結果として、合併が公表される前に自己勘定取引デスクに多大な利益をもたらしました。

このシナリオにおける懸念はありますか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

GBM Publicの見込み顧客から提供されたオンボーディング書類をレビューしたところ、当該顧客法人はイランで間接的に事業を行うベンチャー企業から収益の15%を得ており、ベネズエラに本拠を置く2つの子会社が政府との契約を通じて現地のエネルギーセクターを支援していることに気づきました。当該見込み顧客が当社へ提出した宣誓書には、米国財務省外国資産管理局が管理する経済制裁規制を含む、関連する経済制裁規制を遵守していると記載されています。

どのような行動を取るべきですか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

ドイツに拠点を置く顧客が、別の金融機関から当社に証券ポートフォリオを移管したいと考えています。そのポートフォリオには、ロシアに所在する金融機関が発行した証券が含まれており、その金融機関は著名なロシアのオリガルヒが所有しています。顧客は、その証券が経済制裁規制の対象ではないと保証し、移管が実現すれば将来的に多くのビジネスをもたらすと約束しています。

どのような行動を取るべきですか。

最も適切な回答を選択し、「送信」を選択してください。

各オプションと「送信」ボタンにアクセスするには、キーボードのTabキーとShift+Tabキーのみを使用してください。上下矢印キーでの選択はできません。ラジオオプションまたは「送信」ボタンをキーボードで選択するには、Enterキーまたはスペースキーを使用できます。

アテステーション

スクロールダウンして続けてください。

FCCマネー・ローンダリング対策(Anti-Money Laundering、AML)および政府による経済制裁2025
 

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